好調な出だしのバイクパート
沿道の声援に手を振り、声掛けしてくれる人には「頑張りまーす」「行ってきまーす」とお返し
途中、競っている選手に話しかけたり
コーナーの立ち上がりも快調
余裕さえも感じている
脱水症状、ハンガーノックにならない様に、20分おきに水分と補給食
不安はない
このまま行ける、走り抜けられる、そう信じてました
しかし、それは起こったのです
起きてしまったのです
忘れもしません
40km地点の手前
脳裏に焼き付いてます
前方に、橋の手前を右折するコーナー
橋上には多くの声援の方々
調子に乗っていたのでしょう
声援に応えて
声援に気を取られていたのでしょう
いつもより早い速度でコーナーに差し込みました
声援を背にコーナーを颯爽と抜けるつもりでいました
マズイ、早すぎる
コーナーへの突入速度が速すぎたのです
このままでは、突っ込む、いや、川に落ちる
その危機感から、咄嗟の判断で、コーナーを曲がり切る為に、いつも以上にバイクを傾けました
これが命取りになろうとは
河原で砂が多く残るコーナー
ズルリ
タイヤを持っていかれました
空が見えます
遠くで、声援の方々の叫び声がします
しまった
心の中でつぶやきながら、自分が落車する様をスローモーションで体感していました